2008年10月08日
一番深い海にいるキュートな魚とは・・・という話
こんなニュース見つけちゃいました。
ニュースの概要だけ紹介しています。詳しい話はこちら(深海の魚の映像があります。)
7 October 2008 BBC News
日本とイギリスの合同チームは海の最も深い部分に住む生きた魚を撮影することに成功したそうです。
撮影されたのは Pseudoliparis amblystomopsis(シンカイクサウオ) という魚です。太平洋上の Japan Trench(日本海溝) の水深7.7キロの場所で、体長30センチほどの魚が17匹の群れとなりエビを食べている様子がビデオに映し出されています。
この Hadeep project は2007年 University of Aberdeen's
Oceanlab(アバディーン大学海洋研究所) と University of Tokyo's Ocean Research Institute(Ori、東京大学海洋研究所) の共同プロジェクトとして最深海部の生物に関する知識を広める目的で始まりました。
研究チームは深さ6000~11000メートルに広がる Hadal zone(超深海帯) と呼ばれる海域を調査しました。この場所は非常に狭い海溝で外縁部の周辺に見られます。調査に使用されたのはカメラを装備した特殊な遠隔操作無人探査機です。
アバディーン大学の Monty Priede 教授はこのような場所に生物が生息していることについて疑問点が3つ考えられるとしています。まずエサの問題。何しろ海面まで8キロあるのです。そして水圧の問題。3つ目にこのような深い海溝は実際広大な海底の小さな島の様なものでありそのような環境でそこに住む生物の繁栄を支えられるのかという疑問です。
また研究者は魚たちの行動に非常に驚いたと語ります。海が深くなるにつれて魚はできるだけ蓄えたエネルギーを節約するために動きが不活発になると考えられていました。しかし今回撮影されたビデオでは魚はせわしなく動き回り、通り過ぎる獲物を正確にとらえて食べています。
彼らは完全な暗闇の中で生きているので移動やエサを探すのに鼻先の振動レセプターを使っていると教授は説明します。「誰もこの深さで魚が生きているところを見たことがないわけです。彼らは深みから上がってくるまでにかなり哀れな状態になってしまいますから。実際この魚たちはとても「キュート」でしょう。」と教授は付け加えます。
研究チームは来年3月に6000~9000メートルの海域をさらに調査する予定であり、より深いところに生きる魚を発見したいと語っています。
◆◇◆
最も深いところにいた魚として記録に残っているのは Abyssobrotula
galatheae(ヨミノアシロ) という魚だそうです。この魚は1970年プエルトリコ海溝の8370メートル地点で見つかりましたが海面に上げるまでに死んでしまったそうです。さすがに黄泉の国のアシロという命名でしょうか。
深海魚とは関係ないですが応援したいニュースを見つけました。千葉県鴨川市の水族館「鴨川シーワールド」のシャチ「ラビー」の出産が今後1週間以内の見込みとのこと。ラビーは国内の水族館で初めて繁殖に成功したシャチで今回無事出産すれば3世誕生ということになるそうです。ただシャチの繁殖は難しく無事育つのは5割ほどだとか。今日は同市のお宮で安産祈願が行われたそうです。
無事生まれればいいですね。
深海
海のなんでも小事典 潮の満ち引きから海底地形まで
ニュースの概要だけ紹介しています。詳しい話はこちら(深海の魚の映像があります。)
7 October 2008 BBC News
日本とイギリスの合同チームは海の最も深い部分に住む生きた魚を撮影することに成功したそうです。
撮影されたのは Pseudoliparis amblystomopsis(シンカイクサウオ) という魚です。太平洋上の Japan Trench(日本海溝) の水深7.7キロの場所で、体長30センチほどの魚が17匹の群れとなりエビを食べている様子がビデオに映し出されています。
この Hadeep project は2007年 University of Aberdeen's
Oceanlab(アバディーン大学海洋研究所) と University of Tokyo's Ocean Research Institute(Ori、東京大学海洋研究所) の共同プロジェクトとして最深海部の生物に関する知識を広める目的で始まりました。
研究チームは深さ6000~11000メートルに広がる Hadal zone(超深海帯) と呼ばれる海域を調査しました。この場所は非常に狭い海溝で外縁部の周辺に見られます。調査に使用されたのはカメラを装備した特殊な遠隔操作無人探査機です。
アバディーン大学の Monty Priede 教授はこのような場所に生物が生息していることについて疑問点が3つ考えられるとしています。まずエサの問題。何しろ海面まで8キロあるのです。そして水圧の問題。3つ目にこのような深い海溝は実際広大な海底の小さな島の様なものでありそのような環境でそこに住む生物の繁栄を支えられるのかという疑問です。
また研究者は魚たちの行動に非常に驚いたと語ります。海が深くなるにつれて魚はできるだけ蓄えたエネルギーを節約するために動きが不活発になると考えられていました。しかし今回撮影されたビデオでは魚はせわしなく動き回り、通り過ぎる獲物を正確にとらえて食べています。
彼らは完全な暗闇の中で生きているので移動やエサを探すのに鼻先の振動レセプターを使っていると教授は説明します。「誰もこの深さで魚が生きているところを見たことがないわけです。彼らは深みから上がってくるまでにかなり哀れな状態になってしまいますから。実際この魚たちはとても「キュート」でしょう。」と教授は付け加えます。
研究チームは来年3月に6000~9000メートルの海域をさらに調査する予定であり、より深いところに生きる魚を発見したいと語っています。
◆◇◆
最も深いところにいた魚として記録に残っているのは Abyssobrotula
galatheae(ヨミノアシロ) という魚だそうです。この魚は1970年プエルトリコ海溝の8370メートル地点で見つかりましたが海面に上げるまでに死んでしまったそうです。さすがに黄泉の国のアシロという命名でしょうか。
深海魚とは関係ないですが応援したいニュースを見つけました。千葉県鴨川市の水族館「鴨川シーワールド」のシャチ「ラビー」の出産が今後1週間以内の見込みとのこと。ラビーは国内の水族館で初めて繁殖に成功したシャチで今回無事出産すれば3世誕生ということになるそうです。ただシャチの繁殖は難しく無事育つのは5割ほどだとか。今日は同市のお宮で安産祈願が行われたそうです。
無事生まれればいいですね。
深海
海のなんでも小事典 潮の満ち引きから海底地形まで
Posted by うおみ at 17:34│Comments(0)
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