2010年12月16日
オタマジャクシが鳴くときは・・・という話
こんなニュース見つけちゃいました。お魚ニュースといいつつ本日はオタマジャクシの話です。
ニュースの概要だけ紹介しています。詳しい話はこちら
12/14/2010 msnbc
カエルが鳴くことはよく知られていますが、オタマジャクシも鳴くことが分かったそうです。
ドイツの Technical University of Braunschweig(ブラウンシュバイク工科大学) の進化生物学者 Miguel Vences 氏はマダガスカル西部原産の Gephyromantis azzurrae という種類のオタマジャクシを調査してきました。
このオタマジャクシは水が冷たく流れが速い浅場を好み、ムシの幼虫やエビを食べるだけでなく同種または他種のオタマジャクシもエサとします。
Vences 氏を初めとする研究チームはこの肉食性のオタマジャクシは獲物を攻撃する時に早いクリック音を出すことを突き止めたのです。そして彼らが空腹でいるときや同種のオタマジャクシを攻撃する時にはさらに頻繁に鳴くことも分かりました。
Vences 氏によると鳥やこおろぎなど声を出す動物は繁殖などに関連して鳴くことが多く、たいてい成熟した雄の場合が多いのです。小鳥などの例を除けば若い動物、特に幼生が鳴く例は珍しいと話します。
実験はオタマジャクシの入った水槽にビデオカメラと特別なマイクをセットし彼らの声と行動を観察します。とても骨の折れる研究だったと Vences 氏は話します。オタマジャクシは小さい上に鳴き声もかすかなものです。特殊なマイクと増幅器がなければよっぽど彼らの近くに耳を寄せない限りその声は聞こえないといいます。
観察の結果分かったのは小さなオタマジャクシはあまり鳴くことはなく、体の大きなものは異なる鳴き方を組み合わせることでした。このことからクリック音はそのオタマジャクシの体の大きさを表す鍵になっていることが考えられます。オタマジャクシは鳴くことで仲間たちを追いやっているのではないかと研究者たちは推測しています。
Vences 氏は今後の研究について、オタマジャクシが実際これらの音を聞いてそれにしたがって行動を変えている、つまり彼らが音を聞いたときたとえ攻撃するものがいなくても逃げる、とか音を聞いた時により攻撃的になるなど、を示す実験をしていきたいと話しています。
◆◇◆
Vences 氏が初めておたまじゃくしの声を聞いたのは1994年のことだそうです。当時はお金も相応の機器もなく思うような研究ができなかったのだとか。マダガスカルでのオタマジャクシ調査は困難をきわめたようです。
オタマジャクシとは関係ありませんがこんなニュースを見つけました。沖縄の海から採取した「オーランチオキトリウム」という藻類から効率的に油を生産できることが分かったそうです。この藻類は大きさ0.005ミリ~0.015ミリ、形は球形で、有機物を栄養分に重油とほぼ同じ成分の炭化水素をつくり、軽油・ガソリンなどが抽出できるとのこと。これまで発見された藻類から抽出できる量の10倍から12倍の生産量が期待できるそうです。


カエルの知られざる生態 変態・行動・脱皮のしくみ



カエル・サンショウウオ・イモリのオタマジャクシハンドブック

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12/14/2010 msnbc
カエルが鳴くことはよく知られていますが、オタマジャクシも鳴くことが分かったそうです。
ドイツの Technical University of Braunschweig(ブラウンシュバイク工科大学) の進化生物学者 Miguel Vences 氏はマダガスカル西部原産の Gephyromantis azzurrae という種類のオタマジャクシを調査してきました。
このオタマジャクシは水が冷たく流れが速い浅場を好み、ムシの幼虫やエビを食べるだけでなく同種または他種のオタマジャクシもエサとします。
Vences 氏を初めとする研究チームはこの肉食性のオタマジャクシは獲物を攻撃する時に早いクリック音を出すことを突き止めたのです。そして彼らが空腹でいるときや同種のオタマジャクシを攻撃する時にはさらに頻繁に鳴くことも分かりました。
Vences 氏によると鳥やこおろぎなど声を出す動物は繁殖などに関連して鳴くことが多く、たいてい成熟した雄の場合が多いのです。小鳥などの例を除けば若い動物、特に幼生が鳴く例は珍しいと話します。
実験はオタマジャクシの入った水槽にビデオカメラと特別なマイクをセットし彼らの声と行動を観察します。とても骨の折れる研究だったと Vences 氏は話します。オタマジャクシは小さい上に鳴き声もかすかなものです。特殊なマイクと増幅器がなければよっぽど彼らの近くに耳を寄せない限りその声は聞こえないといいます。
観察の結果分かったのは小さなオタマジャクシはあまり鳴くことはなく、体の大きなものは異なる鳴き方を組み合わせることでした。このことからクリック音はそのオタマジャクシの体の大きさを表す鍵になっていることが考えられます。オタマジャクシは鳴くことで仲間たちを追いやっているのではないかと研究者たちは推測しています。
Vences 氏は今後の研究について、オタマジャクシが実際これらの音を聞いてそれにしたがって行動を変えている、つまり彼らが音を聞いたときたとえ攻撃するものがいなくても逃げる、とか音を聞いた時により攻撃的になるなど、を示す実験をしていきたいと話しています。
◆◇◆
Vences 氏が初めておたまじゃくしの声を聞いたのは1994年のことだそうです。当時はお金も相応の機器もなく思うような研究ができなかったのだとか。マダガスカルでのオタマジャクシ調査は困難をきわめたようです。
オタマジャクシとは関係ありませんがこんなニュースを見つけました。沖縄の海から採取した「オーランチオキトリウム」という藻類から効率的に油を生産できることが分かったそうです。この藻類は大きさ0.005ミリ~0.015ミリ、形は球形で、有機物を栄養分に重油とほぼ同じ成分の炭化水素をつくり、軽油・ガソリンなどが抽出できるとのこと。これまで発見された藻類から抽出できる量の10倍から12倍の生産量が期待できるそうです。

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カエル・サンショウウオ・イモリのオタマジャクシハンドブック
Posted by うおみ at 12:10│Comments(0)
│お魚ニュース
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