2009年10月12日
クジラを呼び寄せてしまう装置とは?・・・という話
こんなニュース見つけちゃいました。お魚ニュースといいつつ本日の主人公はクジラです。
ニュースの概要だけ紹介しています。詳しい話はこちら
October 12, 2009 TimesOnline
土曜日の朝、英国 North Wales(ノース・ウェールズ) の Prestatyn(プレスタティン) のビーチで northern bottlenose whale(キタトックリクジラ) の死体が流れ着いているのが発見されました。今年になって沿岸にはまり込んだり座礁した深海の動物たちの数は10頭にのぼるといいます。
その前の週も体長10メートルのクジラがスコットランドの Loch Eil で身動きが取れなくなったところをレスキュー隊に助けられましたがその後死んでいるのが発見されました。
科学者たちは深海に住む動物たちが岸に引き寄せられる原因について、この場合は海軍のソナーではなく広範囲にわたる人造ノイズではないかと考えています。
Whale and Dolphin Conservation Society(クジラ・イルカ保護協会) のサイエンス・ディレクターである Mark Simmonds 氏は、1年のうちでこの時期はクジラの回遊時期に当たるため普通多くのクジラを見かけるが、これほど死体が打ち上げられるのは奇妙だと語ります。そしてスコットランド北西部の海域には人造ノイズの発生源が非常に多いのでクジラ座礁の原因として考えないわけにはいかないと付け加えます。
この近海でよく行われる海底油田調査や、集合型風力発電所の建設、船の航行などすべてが原因になりうるのです。
さらに地形的な問題もあるようです。キタトックリクジラはひとたび岸に近づくとすぐに混乱してしまう上に Lochs(ここでは入り江の意) が “whale
traps” の役割を果たすのです。混乱したクジラはさらに奥の狭い場所に入り込みます。すると地形の関係で様々な音がクジラに集中して身動きが取れなくなってしまうようなのです。
もう一つの原因は魚養殖場で使用されているアザラシ除けの装置だとセント・アンドリュース大学 Sea Mammal Research Unit(海獣研究部門) の Patrick Miller 博士は語ります。これは非常に大きいサイレン音で、アザラシよりもクジラ目に大きな影響を与えるという研究結果もかなりでているそうです。
「私たちが入り江の岸に立っても辺りは静かなだけですが、水中にマイクロフォンを入れてみるとそこがいかに騒々しい環境かがわかります。」と
Simmonds 氏は語ります。Loch Eil のクジラは、近くの養殖場でアザラシ除けの装置のスイッチを切った時にやっと動けるようになったそうです。Miller 博士は自分たちはまだまだこの動物に対する知識が少なすぎると語っています。
◆◇◆
キタトックリクジラは北大西洋一帯に住むクジラででっぱったオデコが特徴です。名古屋港水族館によるとこのクジラはこれまであまりストランディングの例がなかったそうです。
ちなみに2006年テムズ川をさかのぼりウィリーと呼ばれてロンドンっ子の注目を集めた子クジラも同じ種類のクジラですね。残念ながら海に戻す途中に死んでしまったそうですが。
Loch(ロッホ)という単語は日本語で言うところの湖だと思っていましたが海の入り江のことも指すのだそうです。湖水地方ではむしろ "lake" は少数派で "Mere" とか "Water" と呼ぶことが多いんだとか。
クジラとは関係ありませんが怖いニュースを見つけました。猛毒キノコ「カエンタケ」が関西地方の山林で急増しているそうです。このキノコは真っ赤な色で形は棒状、地面や切り株などに生育し、触れただけでかぶれたり、2センチほどの摂取での死亡例があるとのこと。99年に新潟県で中毒死が初確認され、群馬、山形県を中心に見つかっていたそうです。しかしここ数年関西でも目撃情報が続出。ハイキングコースでの情報もあり注意が呼びかけられています。またナラ類の集団枯死「ナラ枯れ」の地域と分布がほぼ重なることも分かり、更なる情報収集が行われているそうです。


英国太平記 セントアンドリューズの歌



中村俊輔 スコットランドからの喝采

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October 12, 2009 TimesOnline
土曜日の朝、英国 North Wales(ノース・ウェールズ) の Prestatyn(プレスタティン) のビーチで northern bottlenose whale(キタトックリクジラ) の死体が流れ着いているのが発見されました。今年になって沿岸にはまり込んだり座礁した深海の動物たちの数は10頭にのぼるといいます。
その前の週も体長10メートルのクジラがスコットランドの Loch Eil で身動きが取れなくなったところをレスキュー隊に助けられましたがその後死んでいるのが発見されました。
科学者たちは深海に住む動物たちが岸に引き寄せられる原因について、この場合は海軍のソナーではなく広範囲にわたる人造ノイズではないかと考えています。
Whale and Dolphin Conservation Society(クジラ・イルカ保護協会) のサイエンス・ディレクターである Mark Simmonds 氏は、1年のうちでこの時期はクジラの回遊時期に当たるため普通多くのクジラを見かけるが、これほど死体が打ち上げられるのは奇妙だと語ります。そしてスコットランド北西部の海域には人造ノイズの発生源が非常に多いのでクジラ座礁の原因として考えないわけにはいかないと付け加えます。
この近海でよく行われる海底油田調査や、集合型風力発電所の建設、船の航行などすべてが原因になりうるのです。
さらに地形的な問題もあるようです。キタトックリクジラはひとたび岸に近づくとすぐに混乱してしまう上に Lochs(ここでは入り江の意) が “whale
traps” の役割を果たすのです。混乱したクジラはさらに奥の狭い場所に入り込みます。すると地形の関係で様々な音がクジラに集中して身動きが取れなくなってしまうようなのです。
もう一つの原因は魚養殖場で使用されているアザラシ除けの装置だとセント・アンドリュース大学 Sea Mammal Research Unit(海獣研究部門) の Patrick Miller 博士は語ります。これは非常に大きいサイレン音で、アザラシよりもクジラ目に大きな影響を与えるという研究結果もかなりでているそうです。
「私たちが入り江の岸に立っても辺りは静かなだけですが、水中にマイクロフォンを入れてみるとそこがいかに騒々しい環境かがわかります。」と
Simmonds 氏は語ります。Loch Eil のクジラは、近くの養殖場でアザラシ除けの装置のスイッチを切った時にやっと動けるようになったそうです。Miller 博士は自分たちはまだまだこの動物に対する知識が少なすぎると語っています。
◆◇◆
キタトックリクジラは北大西洋一帯に住むクジラででっぱったオデコが特徴です。名古屋港水族館によるとこのクジラはこれまであまりストランディングの例がなかったそうです。
ちなみに2006年テムズ川をさかのぼりウィリーと呼ばれてロンドンっ子の注目を集めた子クジラも同じ種類のクジラですね。残念ながら海に戻す途中に死んでしまったそうですが。
Loch(ロッホ)という単語は日本語で言うところの湖だと思っていましたが海の入り江のことも指すのだそうです。湖水地方ではむしろ "lake" は少数派で "Mere" とか "Water" と呼ぶことが多いんだとか。
クジラとは関係ありませんが怖いニュースを見つけました。猛毒キノコ「カエンタケ」が関西地方の山林で急増しているそうです。このキノコは真っ赤な色で形は棒状、地面や切り株などに生育し、触れただけでかぶれたり、2センチほどの摂取での死亡例があるとのこと。99年に新潟県で中毒死が初確認され、群馬、山形県を中心に見つかっていたそうです。しかしここ数年関西でも目撃情報が続出。ハイキングコースでの情報もあり注意が呼びかけられています。またナラ類の集団枯死「ナラ枯れ」の地域と分布がほぼ重なることも分かり、更なる情報収集が行われているそうです。
英国太平記 セントアンドリューズの歌
中村俊輔 スコットランドからの喝采
Posted by うおみ at 15:42│Comments(0)
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